〜舞台デザインとデジタル技術の融合--上海戯劇学院について
- 李李・りり
- 2024年9月16日
- 読了時間: 3分
上海戯劇学院(Shànghǎi Xìjù Xuéyuàn)は、1945年に設立された中国を代表する演劇と舞台芸術の学校で、特に舞台美術や照明デザイン、デジタルメディアアートといった技術を学ぶ場としても知られています。ここでは、学生たちは伝統的な舞台芸術に加え、最新のデジタル技術を活用した創作に触れ、国際的にも活躍できるデザインスキルを習得します。今回は、特に舞台デザイン、灯光(照明)デザイン、デジタルメディアアートについて紹介します。
舞台デザイン学科 〜 空間と演出の一体化 〜
上海戯劇学院の舞台デザイン学科では、演劇、オペラ、バレエなど幅広い舞台芸術のための空間デザインを学びます。学生は、伝統的な舞台設計だけでなく、最新のデジタルツールを使って3DモデリングやCAD設計を行います。
主要コース:
舞台設計の基礎
舞台美術とデジタル技術の統合
プロジェクションマッピングの導入
これらのスキルを通して、学生は視覚的に豊かな舞台空間を設計し、物語の流れをより引き立てる演出が可能となります。また、実際の公演プロジェクトにも参加することで、実践的な経験を積むことができます。
照明デザイン学科 〜 光で物語を彩る 〜
照明デザイン学科では、光の色、強さ、方向を駆使して舞台上の空間やキャラクターの感情を表現する技術を学びます。この学科は、舞台芸術の感情表現を最大限に引き出すため、LED照明やデジタル制御システムなどの最新技術も取り入れています。
主要コース:
照明デザインの基礎理論
舞台灯光制御システム
照明デジタル可視化技術
さらに、照明デザインの創造性を磨くために、学生たちは演出家や舞台美術チームとの密接な協力を通じて、実際の公演に合わせた照明演出を提案・実践する機会を得ています。
デジタルメディアアート 〜 新しい舞台表現の可能性 〜
デジタルメディアアート学科は、最新のデジタル技術を活用して、舞台や映像作品に新しい表現方法を取り入れることに特化しています。学生は、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、インタラクティブなメディアなどを学び、デジタル技術を使って観客を引き込む没入型体験を創り上げます。
主要コース:
デジタルグラフィックデザイン
投影技術と空間設計
インタラクティブメディアと舞台
例えば、上海戯劇学院の「TouchDesigner 交互デザインコース」では、デジタルプロジェクションやリアルタイム映像処理を通じたインタラクティブな舞台制作の技術を学びます。このようなコースでは、Pythonなどのプログラミング言語を駆使し、デジタル技術とアートを組み合わせた斬新なパフォーマンスが可能になります(
総括
上海戯劇学院のデザイン関連の学科は、伝統的な舞台芸術を重視しつつ、最新のデジタル技術を積極的に取り入れることで、学生たちに独自の創造性と技術力を育成しています。これにより、卒業生たちは劇場、映画、デジタルメディアなど幅広い分野で活躍することができます。
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