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舞台通訳のお仕事はステキ

  • 執筆者の写真: 李李・りり
    李李・りり
  • 2024年9月23日
  • 読了時間: 3分

私は舞台が好きです。


言語とジャンル問わず、どんな舞台にでも敬意を払い、好きです。


緞帳が上がったその瞬間から、何か奇跡が起こる予感がして、涙が出そうになります。


その思いは、仕事をはじめて以来変わらず、日中舞台通訳として様々な現場を走り回り、自分の役目を果たし、多くの公演の成功を見届けました。会場が一体となって歓声を上げるのを見るたび、すごくやりがいを感じます。


舞台通訳と一言で言っても、簡単に日本語を中国語に通訳するわけではなく、会場の構造、上演の流れ、各セクションの知識(舞台、音響、照明など)、全体のスケジュールなどを日本語と中国語で把握しなければなりません。つまり、現場経験がとても大事です。


そして現場は色んな情報が飛び交っています。中国の照明スタッフさんたちが灯体を吊っているときに、舞台トラックの荷物おろしにちょっとトラブルが起こって、それを日本スタッフと一緒に解決した後、会場さんとのセキュリティーミーティングが始まり、少しだけ参加して現場に戻ると、全体スケジュールは予想より遅れてしまい、それを日中両方のスタッフに速やかに伝え、また舞台監督の最新指示を通訳します。


前もって伝えたはずの情報が、とある段階で伝達ミスが起こってしまい、緊急トラブルが発生します。そんな時、私が現場をしっかり理解していないと、また意思の齟齬が生じますので、慌てずに現在の状況を把握します。しっかり状況を聞き、まず日本語と中国語で日本と中国のスタッフさんに一回ずつ今の状況を説明します。情報を全員に伝わると、言語の壁で焦ってる現場の空気も少しだけ穏やかになります。


あとは解決策を考えるのみで、日中両方のチーフと舞台監督と一緒に緊急会議を行います。無事に解決策が見つかり、一段落落ち着きました。

そこでステージに戻り少し休憩を取りつつ、照明の進捗を確認します。照明バトンの点灯チェックが終わり、中国語で劇場さんにお願いして飛ばしてもらいます。


忙しいですね。

現場はいつも忙しいです。


そんな忙しさの中、私が少しでも役に立っていたら、とても嬉しいです。


言語の壁を越え、日中両方で一緒に実現したこの公演は、お客様にはどのように届けられ、アーティストや俳優たちはどのような景色を見ているのか、そんなことを考えながら通訳しています。


この仕事は

とても素敵なお仕事です。


この仕事を通じて、私はもっと多くの人々と出会い、共に素晴らしい瞬間を創り出したい、両国の芸術や感情を結びつける架け橋となりたいと願っています。私の情熱が、少しでも多くの人に届きますように。


舞台通訳の仕事は、本当に素敵なお仕事です。



 
 
 

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